Voice

130.NO DISK 131.生産と消費  
127.solitary 128.Distance 129.alone 
124.Yes,I'm lonely, wanna die... 125.着信音 126.What me worry ?
112〜121 122.rapture 123.存在の耐えられない軽さ

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生産と消費

今回は商品開発という商売の話
元々ニーズの無い(認識の無い?)ところに、こういう物を創ったら
大衆は喜んで受け入れるだろう的な商売の巧い企業(個人?)がある
ニーズが無いとは言い過ぎでも、ぼんやりと「こういうことが出来たらイイのに」
と思っていたことではなく、「そんな物無くても困らないけど、有れば使ってみたいな」
そういう物
子供の頃、「腕時計型テレビ通信機」に憧れていたけれど、今それを「何処か創って」
なんて切には願わないでしょう?
ラジオになったり、プレイヤーになったり、TVになったり、財布になったりするアレ
だって、誰もが登場を待ち望んでいた物じゃあ無い筈
値引き販売を許さない?白いアレだって、実際は使う機会の少ない人にも
「欲しいっ」って思わせるファッション性?を持たせる必要があったかどうか・・・

良い物(其れで無くては成らないもの?)を少量生産で安定して供給し続ける生産者より
機能テンコ盛りで、価格破壊を続け、パーツ単価を下げる(効率を上げるとも云う)ために
供給者を泣かせて、売れる時に売ってしまえ的な生産者が消費者・マスコミに
もてはやされるのは悲しいことだ
製品として成立しない不具合を立て続けに流出し、方向を見失い、立て直しにしくじり
模倣と思われる手立ても後手に回ったあの会社の迷走はこの世代特有のバグ故か?
無闇に店舗数増大の目標を掲げたり、中国に工場を建設したりするような肥大化は
地を覆い尽くすバッタが不毛の大地から次の餌場を求めて群れ飛ぶ様に見える
種を蒔かずに実を食べ続ければ、やがては滅びの道を歩むのだろう

無くても良い物、必要の無い物・・・それを文化と呼ぶのだそうだ
消費者はどんどん薄っぺらくなっていくモノを進化と称され、
有り難く享受させられる
「壊れたら最新型を買う」
消費することが生きている証なのか、消費の為の生産なのか、その逆か?
ここを見直さない限り生産者は目を覚まさないのかもしれない
一生使い続けられる物を作って全ての家庭に一つだけ買ってもらう
カッコイイなあと思うけれど、もしそれを成し遂げたなら
「よし、次はこれを売ってやろう!」と欲を出すんだろうな
そうやって「全世帯に一つじゃなく二つ,いや三つ」とか
工場を拡げ、社員を増やし、支店を増やし、店舗を増やし・・・
そして「一生使い続ける」ことの出来ないモノに成り果ててゆく
職人の技は失われ、中国からの逆輸入になるとか・・・


Voiceはもう終了、そう思っていたのですが
また何かを吐き出したい衝動に駆られたようです
Voiceを見て、琴線に触れたという様な感想を貰うことが有ります
以前にも書いたことが有りますが、本書には私が肯定する考えも
否定する考えも、あえて一人称で書いてあることが有りますので
服用の祭は、脳内副産物に十分御注意して下さい

 

NO DISK

本当は在るのに無いと云ってみたり
全く在りはしないのに 在るかもしれない様な思わせぶりをしたり
真実は 在りはしないんだ
只 無いという事を認めたくないんだ
悟られたくないのさ
そうして今日もしたり顔で笑う

 

alone

平日の閉園1時間前の動物園
20代の女性が独り、また独り
ムービーを撮る人、見入る人
ガラガラの動物園で5〜6人はすれ違った
ブーム?

 

Distance

最近本州の方からの撮影依頼が多い
私は北海道在住のしがないサラリーマンなので出張撮影はムリです 

 

solitary

人の最大の恐怖は“孤独”だそうだ
“孤独”って一体何だろう
・誰からも必要とされない
・誰にも関心を持たれない
・虐め,陰口,謂れの無い中傷・・・
自分が孤独だと感じる要素は沢山あるだろうけど
冒頭の“孤独”とは「誰とも関わりを持てない」事じゃないかな

誰とも関わりをもてなくても恐怖を感じない人もいる
偶像崇拝的な関わりに満足している人とか
物言わぬ創造物とか会う事も無い世界の人とかに
一方的に感情を注いで 満たされた関係を保っていると思える人
もし相手が「オマエなんか嫌い」と喋ったなら、どうなるものなんだろう

人との関わり方は難しい
線の引き処が分からなくなる
相手の望む事を受け入れなかったら
相手が嫌がる事を止めなかったら
失ってしまいそうだ と怯えたり
好かれるヒトを演じているのか
ホントに自分が望んで しているのかが分からなくなったり
自我と非我の境界線が分からなくなってしまう

先ず自分の幸せが第一なんだ
それが相手にとっても同じであれば互いに幸せな事
そう在れないのは仕方の無い事で 当たり前の事でもある

自分の幸せを望むことを自己中心的とか傲慢ではないかと思い悩むのは
やはりそれらの言葉が指す境界線が分からないから
何処までが良くて 何処からが良くないのか分からない
他人から嫌われるのが恐いから
嫌な人間だと思われるのが恐いから

自分が眠れない位 思い悩む程考えているような事を当の相手は考えていないものだ

ありのままの自分を愛しなさい 等と言われると
すごく楽になる人もいれば
そんな事出来ないと嘆く人もいる
思いのままに生きなさい 等と言われると
すごく楽になる人もいれば
そんな事出来ないと嘆く人もいる

時に 相手に合わせていることがこの上ない幸福であり
時に 自分を見失いそうな不安に潰されそうになり・・・
どちらも自分の“気持ち良さ”が基準なんだ
自分に出来る事と出来ない事、したい事としたくない事
そこら辺を明確にしておかないから自分の中で辻褄が合わなくなる
出来ないけどしたいなら 努力すれば良いし
出来るけどしたくないなら そのように伝えれば良い
それで相手が嫌うなら 其処までなんだ
それでも拘るのは しがみ付こうとするのは ナゼ?
目的と手段が入れ替わったり
副次的な物事に目を奪われて 何時の間にか本線を外れて別の方向に走ったり

世の中の規範,道徳
相手の価値観
そして自分
例えばこの三つだけでも
バランスを保つのは難しい
難しくて 嫌になって
もう「自分」だけでイイや! と
一時逃げる事は出来ても・・・

 

 

What me worry ?

心配だ、心配だと 押し付けがましい話
それはもう 説教の領域
自分が安心したいだけなのかも知れない
自分の思うBESTやBETTERを押し付けているに過ぎないのだ

いつも 相手にとってのBESTが わからない
生き方なら止めやしないだろう
でも
身体の不調を 「好きにしろ」とは云いたくない
そうして私は何人かの家族を失った
「診て貰って、何も無ければそれで良いじゃないか」
そう云う度に思う
“自分が安心したいだけなのかも知れない”
自分の不安に囚われて
相手の不安が見えていない
相手の思うBESTが良いのか
客観的なBETTERが良いのか
どうやっても客観的になんて見れない
自分の思うBESTやBETTERを捨てきれない

 

小さな事で 大事なものを失った
冷たい指輪が 私に光ってみせた
「今さえあればいい」と言ったけど そうじゃなかった
あなたへ続くドアが 音も無く消えた
(誰かの願いが叶うころ/宇多田ヒカル)

 

 

着信音

あの人は私に嘘をついてる
私を騙している
欺いている
そう思ったら 全ての色がくすんで見える

ほんの些細なこと
わかってる
私の居場所は 変わらずにちゃんと在って
アノコの居場所も在るってだけのこと
どっちが大きいのかも わかってる
他人から見たら それは許されないことなのかしら

騙されてるのなら 騙され続けましょう
欺かれているのなら 気付かない振りをしていてあげる

世の中は 都合のいい女になるなと云うけど
私にとっても都合がいいんだから 其れでいいじゃない?
人は常に何かが足りないと 嘆くけど
全てを満たしてくれる人なんていないわ
求め過ぎるから
相手の悪いところばかり見えてしまうのよ
両の掌一杯分だけでも 私は幸せになれるよ

あなたがため息をつく
あなたが背を向けて眠る
あなたの帰りが遅くなる
夜中にアノコからの着信音が鳴る

ケイタイもメールもダイキライ
私が恋愛に夢中になっていた頃は こんな物 無かったのに・・・

 

 

Yes, I'm lonely, wanna die...

Web上には「死にたい」が溢れている
人によっては 発する事さえ恥と思われていたような言葉が
こんなにも溢れているのは
誰もが云いたかったんだろうか?
Webという発言場所を得て 皆が嗚咽する
「おなかがすいた」等と同レベルで使われている事さえある

大事にして欲しい?
辛い事の無い世界に行きたい?
自分に向いて欲しい?
あなたは何をしてあげたの?
あなたは何をしてしまったか解っている?
決して独り善がりで無いと言い切れる?

「死にたい」って言葉は
少なくとも私の中では禁句だ
是だけは発してはならない
本当に死にたいのなら 黙って死すべきだ
自ら命を絶つのなら
言葉も 形ある物も 残さずに(遺言や遺産じゃあるまいし)
だから、「死にたい」は 誰かの気を引きたいだけだと思いたい
それなら 先に言うべき言葉があるよ
「死にたい」は直ぐに云えるのに
どうして“云うべき言葉”は伝えられないんだろう

 

 

存在の耐えられない軽さ

求めて
傷ついて
拒絶して
諦めて
だけど また 求めて
なのに 自分は変わることが 無く
あなたの中の 私の
その存在の 耐えられない軽さ

 

 

rapture

半年振りにフィルムを通した
ファインダー越しに震え
露光中に消失した像を 左眼で追った
私にとっての “「カッコイイというのは こういう事よ」を体現する人” に巡り会って
今またスクリーンに捉えている